歩くことがなぜハードル高くなるのか

Dizziness elderly icon. Medicine sign illustration

こんにちは!横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

仕事柄、高齢者の方と外を一緒に歩くことがあるのですが、「どのようなことに困っているのか」とお伺いすると、やはり「足がふわふわする」「赤信号で立ち止まっていると、体が前に突っ込みそうな感覚がある」という返答が返って来ます。

筋力強化でどんどん元気になる方は、元々備わっている全身の機能が健康的なので問題ないので、今までの運動を続けて健康づくりに励めば良いのですが、そうではなく「スクワット」での筋力強化をして筋力向上しても、なかなか問題が解決できない場合、筋力強化に、もうひと要素加えることが大切です。特に「バランス機能」に対して、お悩みがある場合、「力」で対応しがちですが、実は「耳の奥」にバランスを司る機能が備わっています。

特に名称を覚える必要はないですが、「耳石器」という呼び名がついています。

耳石器の中には「①球形嚢(きゅうけいのう)」と「②卵形嚢(らんけいのう)」と大別することが出来ます。

①球形嚢(きゅうけいのう):前に向かって歩く・走る、あまりない場面ですが後ろに向かって歩く、椅子から立ち上がる、椅子に向かって座る、つまり「上下・前後方向」の加速を感知する時に、働きます。

②卵形嚢(らんけいのう):こちらは前後方向に加えて、左右の横方向が加わりますので、歩いている場面であれば、正面から自転車がやって来て、とっさに横方向に避けなくてはいけない場面の時に、この機能が働きます。

ということは、この2つの機能低下が起きることで、「自分の身体がどのくらい加速をしているのか?」という情報を外で歩いている時に、察知出来なくなりますので、車の運転をしていてどのくらいスピードが出て、どのような方向を走っているのか、ということを認知できないのと同じなので、やはり「歩く」ということがとてもハードルが高くなります。

ここに着目することで、歩くことが楽しくなるように問題解決の糸口が見つかるかもしれません。

健康づくりの参考になれば幸いです。