急速な減量法に潜む危険
こんにちは!横浜本牧パーソナルトレーナー宮原崇です。
最近は色んな方からご連絡いただき、7月に向けて楽しいことがやってきそうな予感がしてワクワクしております。きっと僕の中脳の腹側被蓋野が活性化されて、ドーパミンが放出されまくっている状態です。
さて、夏に向けてダイエットを始めている方も多いと思います。それを煽るかのように「2ヶ月で−15kg!」みたいなチラシもよく見かけます。
個人的な意見として、この急速的に減量するという方法は全く健康的だとは思えません。
もちろん、他のトレーナーさんや専門家の意見もあるかと思いますが、僕自身はクライアントさんの健康を第一優先に考えたいので、例え「2ヶ月で−15kg痩せさせてくれたら100万円払う」と言われてもお断りします。
インターネットや書店、テレビなどで様々なダイエット方法が無数に存在しています。
例えば、プロテインダイエット、断食、カロリー制限、減量スーツ、有酸素運動、HIIT、過度のトレーニング、水分と塩分の制限、サプリメント、糖質制限などがありますが情報が氾濫しすぎてどれが実際に効果があるのか悩まれている方も多いかと思います。
体重だけを追いかけるなら、上記に示した方法はどれも効果があるのだと思います。
しかし、急速な減量によって生理的、心理的、パフォーマンスの低下などのリスクはあまり説明されていません。
体重のわずか2%の水分が失われるだけで、精神疲労、眠気、無気力、嘔吐など身体の状態が変わってきます。
過度のカロリー制限は栄養不足になり、骨粗粗鬆、骨密度低下、貧血、心臓の障害、筋肉の萎縮、最も極端な場合は死に至ることもあります。
2011年にGartheらによる研究結果では1週間で体重の1.4%の減量を行うグループと体重の0.7%の減量を行うグループを比較して、後者のグループの方が除脂肪体重を増やしながら体脂肪量を減らすことができたと発表されています。
人生は長いので目先に結果に目を奪われず、長期スパンで減量に取り組んだ方が健康的で幸せな人生を送れるかと思います。
最後は私が所属している日本ストレングス&コンディショニング協会が発表している、急速に減量を行うことによる生理的、心理的、パフォーマンスの低下リスクを紹介したいと思います。
生理的リスク
- 脱水
- 免疫の機能低下
- ホルモンのアンバランス
- 骨密度の低下
- 一時的な成長障害
- 高体温症
- 筋力の低下
- 血漿量と血液量の減少
- 腎血流量、および腎臓による水分濾過量
- 体温調節機能の低下
- 電解質のアンバランス
- 悪心
- 痙攣
- 腎不全
- 嘔吐
- 失神
- 死亡(最も極端な場合)
心理的
- 精神疲労
- 緊張感の増加
- 眠気
- 頭痛
- 気分変動(怒りや苛立ちの増加など)
- 認知能力と処理速度の低下
- 気力の低下
- 摂食障害の発症リスク上昇
パフォーマンス
- 有酸素性運動における疲労困憊までの時間の短縮
- 無酸素性運動能力の低下
- 心筋の効率低下
- 最大酸素摂取量の低下
本日は以上となります。
貴重なお時間を誠にありがとうございます。
パーソナルトレーニングに関するお問い合わせはmiyahara8145@me.comまでお願いいたします。