大脳基底核の機能と鍛え方

こんにちは!横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

高齢者の介護予防のトレーニングでは筋力が着目されていますが、個人的には筋力と同等あるいはそれ以上に脳機能や身体の様々な感覚の低下予防に力を入れる方ことが大切だと考えております。

「スムーズな動作が出来ない」という場合に、多くの方は「筋力を鍛える」ということを思い浮かぶとかと思いますが、実際に筋力を鍛えてもスムーズな動作が向上することは難しいと考えた方が現実的であります。

なぜなら、「スムーズな動作」に関与しているのは「大脳基底核」という部分であり、ここをいかに活性化させるかがポイントだからであります。安直に「筋力を鍛えればなんとかなる」という思考はあまりにも強引すぎるという印象を持ってしまいます。

大脳基底核は前頭葉で生成された運動企画を受け取り、その運動を遂行する為の運動パターンを構築して前頭葉にフィードバックするという機能を持っています。その為、大脳基底核は「随意運動の建築家」とも呼ばれています。

また、「前頭葉ー大脳基底核ループ」という機構が存在しています。

一言でいうのであれば「状況に応じて身体が素早く反応できるかどうか」ということであります。

野球のバッターであれば、バットを振りかけたけどボール球だったのでバットを止める。

歩いている時に躓きそうになったけど、素早く身体が反応して体制を立て直す。などの時に必要な要素です。

それでは、大脳基底核に問題が生じると以下のような反応が起きます。

「運動時は大丈夫だけど、安静時には震える」「身体の硬直」「動作の反応の遅れ」「手足の痙攣」などです。

これに対しての改善ドリルは「メトロノームを使用したリズムトレーニング」「狙いとする大脳基底核の対側の繊細な動きのドリル」「伝えたことと違う事を実行するドリル」などがあります。

健康づくりの参考になれば幸いです。