体脂肪分解のメカニズム

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

「〜食べると痩せる」「〜運動が痩せる」とかは感覚的な方法論であり、大切なのはダイエットに対して身体の構造を理解した上で、その構造を活用してダイエットしていくことが必要だと個人的に考えています。脂肪を分解・燃焼させていく為には、脂肪細胞に沢山蓄積された「脂肪」を動かしていく必要があります。これを食間の空腹時のタイミングを上手く活用するのであれば、食後2〜6時間後が最も脂肪燃焼を促せるタイミングなのでお勧めです。反対に食事の直後と食後2時間前後のタイミングでの運動は「体脂肪分解」という観点では、避けた方が良いかもしれません。その理由として、脂肪と同様に肝臓や筋肉などにはグリコーゲン(炭水化物)というものを貯蔵して、活動する上で全身のエネルギーに活用するシステムが備わっています。

脂肪と違う点は長い期間蓄えられるという訳ではなく、数時間で消費して、0%になったらエネルギーが枯渇してしまうのでそうなる前に栄養を補給しないと、筋肉の分解が凄まじく分解され「体重は減るけど、なんだか見た目がちょっと、、、」という身体に仕上がってしまいます。それを避ける為にはある程度の計算式に基づいて予測を立てることが必須です。肝臓内に蓄えられるグリコーゲンの量は男女に若干の違いがあり、肝臓の大きさは男性が約1.5kg、女性が約1.3kgという性差によるものです。肝臓1gに対して約50mgのグリコーゲンが貯蔵することができますので、食事した時に肝臓内のクリコーゲン(略して肝グリコーゲンと呼びます)の残量が100%だとすると、男性は約75g、女性は約65gとなります。肝グリコーゲンは1分0.25g、1時間で15gを肝臓から全身に向けて放出していきますので、2時間後になると男性は約45g、女性は約30gとなります。この時点で100%あった肝グリコーゲンは60%になっており、体脂肪燃焼を促せる時間帯が開始します。これを考慮した運動のベストタイミングが食後2〜6時間後となります。脂肪が分解されるメカニズムとしては、運動時や空腹時に加水分解されて、脂肪酸とグリセロールに変化されて血中に放出されていきますが、このメカニズムを促進させる為には、カテコールアミンというホルモンの存在が必要となります。

カテコールアミンとは、アドレナリンやノルアドレナリンが含まれているホルモンであり、脂肪細胞に結合することで脂肪分解の連鎖が始まるのですが、これはこれで長くなりそうなので、また改め書きます、先ずは食べた時間帯と運動のタイミングを見直していくきっかけになれば幸いです。

本日は以上となります。