バランス力において必要な要素

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

「バランス力がない」「体がいつもこわばる」「常に緊張状態が抜けない」という理由で、筋トレやストレッチを行う前に確認しておくべき要素があります。それは「体性感覚」「視覚」「前庭覚」の3つの順番に評価、トレーニングをしていく必要があります。これらの機能が適正な状態の有無を確認せずに、いきなり強い負荷をかけて運動をしても上記2つの問題改善には至らないケースが多々あります。しかし、多くの運動指導者はどうしてもクライアントの問題に対して、自分の持っている知識にあてはめようとする傾向があるので、バランス力低下に人には「足腰や体幹を強化しましょう!」体がこわばる人には「ストレッチをして体を柔らかくしましょう」という指導の仕方をしてしまいます。人の身体に関わる問題解決をする際に大切なのは「どれだけ身体を全体的に見る事が出来るか」という事であり、特に全身の機能を司っている脳神経に関わるも機能低下は現代人の生活様式においては、多く見られる傾向となりますので、この部分を運動でいかに機能向上させられるかが、健康づくりにおいての大きな分かれ道となります。

本題であります「バランス力低下」「体がいつもこわばる」「常に緊張状態が抜けない」という方に対して「前庭システム」に異常が来たしていないか、評価をしていく必要があります。なぜなら、前庭システムは日頃から脳に対して「頭の位置はどこにあるのか」「身体のバランスを崩した時の修正」などを行っており、この機能が低下する事で、歩く時に自分がどの空間にいて、どのような道を歩いているのか、という感覚が薄れていきますので、全身は「危険な場所にいる」と認知してしまい、全身の過緊張に繋がる事で、足の指を引っ掛けて歩く、下を向いて歩く、などの症状に繋がるので人一倍エネルギーを使うことになります。そうすると視覚機能への依存が大きくなりますので、更なる緊張を生み出します。前庭システムは特に激しい運動していない、頭を激しく動かしていない、つまり静止状態の時も神経線維が常にものすごい回数の電気信号を全身に送り、バランスを取っています。前庭システムと大きく関わりがある「内耳器官」の機能低下もバランス力や全身の過緊張に直結する原因となる為、聴力低下が起きる高齢者が「めまい」「ふらつき」が起きやすいのはこの為だと考えられています。

「内耳器官」には三半規管と耳石器に大きく分ける事ができます。三半規管には「前半規管」「外側半規菅」「後半規菅」、耳石器には「卵形嚢」「球形嚢」が存在しておりますので、どの部分に問題があるのか、というのは専門的な評価方法が必要になってきます。耳石の問題に対して運動指導者が大きく関わる事はないですが、三半規管に関しては「頭の動き、どのくらいのスピードで身体が動いているのか」ということに関与していたり、眼球と密接な関わりがあることもあり、眼球運動を上手く活用した運動方法で介入することが出来ますので、問題解決の一つの方法として取り組んでみてはいかがでしょうか。

横浜筋トレスタジオではこのように、全身を考慮したトレーニングメニューを組み事ができます。ご興味ある方はホームページよりお申し込みをお願い致します。