筋肉の他に視覚からの介入もお勧め

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

「性格に落ち着きがない」「集中力がない」「字が下手」「姿勢がわるい」「人混みが苦手」「球技が苦手」などの問題に対して、そのひとの「性格」や「能力」「筋力」で片付けてしまうのは、人生の質を低下してしまう可能性があるかもしれません。この中でも「姿勢がわるい」ということに関しては、万人が気にしている事柄だと思いますので、今回はこちらにフォーカスをしてみましょう。先ず、姿勢を改善する上で「良い姿勢作りの為に筋力を鍛える」という概念は忘れましょう。筋力向上は人間にとって必要ではありますが、筋力向上しても不良姿勢に陥っている人は沢山います。それでは、何が必要になってくるのでしょうか?その答えは「視覚」「体性感覚」「前庭感覚」が身体の垂直を認知させる上で欠かすことの出来ない3つの要素となります。

この3つの要素は私たちが日常生活を快適に過ごしたり、スポーツのパフォーマンス向上を図る上で、とても大切な機能であり、どれか一つでも機能が低下すると、身体に過緊張が生じて、無駄なエネルギーを使い、必要以上に疲労感が出てしまいますので、この3つの機能は常に意識するとこがお勧めです。

特に視覚の機能は人間が得ている情報の約87%も占めているので、この機能低下が起きることで、正確に両目を使ってモノを物体や空間認知をする事が出来ないので、全身の緊張状態は常に発している状態なので、それに伴い「イライラ」「気持ちに余裕がない」「怒りっぽい」などに繋がります。姿勢のコントロールに関しては視覚はゆっくりと姿勢の調整をして、前庭感覚は素早く、体性感覚の両方に関与していますので、やはりどれか一つでも異変が生じると、3つの歯車はうまく噛みあわなくなります。

歩いている時も視覚からの情報はとても大切であります。両目をつぶって、あるいは片目をつぶると、片足立ちが安定しないという経験を多くの方がしていると思います。それだけ人間は視覚からの情報に依存している証拠でもあります。片目をつぶることで、両眼視と比較して、対象物との距離感の感じ方が異なり、それだけでも全身の動作の変化は起きてしまいます。

生後7〜10ヶ月の赤ちゃんがハイハイをし出すのも、歩くための視覚訓練をしている状態であります。これは専門用語で「オプティックフロー」と言い、ハイハイで全身しながら、両手両足せ体性感覚を鍛えながら、前庭感覚では自分の頭の位置を認知して、視覚からは周りの景色が流れていくことで「前進をしている」自分の認知しているのです。そういう観点からも成長過程の中で「ハイハイ」という動作はとても大切であります。実際に運動指導の現場でも視覚訓練の中で、このハイハイの動作をトレーニングメニューに入れていくケースは多々あります。オプティックフローを正確に認知する為には、やはり視覚機能が正確性の確認が必要であり、日本ではまだまだそのような意識が低い現状があります。学校で「斜視」が見つかっても「眼科」に行くように勧められるだけで、実際にそれに対しての矯正方法や的確な眼鏡処方はされていないのではないでしょうか。これからの時代は身体を総体的に見て行くことで、健康状態を良くしていく事が益々必要になっていくと個人的に予測しております。

横浜筋トレスタジオ「ビジョンアセスメントトレーナー」の資格を持ったトレーナーが、視覚機能に問題がないかチェックをして、必要であれば検眼士と眼鏡店の紹介制度を設けております。眼や身体の問題にお悩みの方はご相談ください。