人が食べ過ぎてしまう時

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

仕事柄年齢問わず、肥満に対する相談を多く受けます。「食べる」という行動に対して、自制できるか出来ないか、の個人差に対して必要な考え方として「いかに己を知るか」ということになります。沢山食べてしまう人の特徴として「満腹感が得られるまで食べる」「空腹感に対して我慢できない」「砂糖、脂質、塩分が多く含まれている食品が大好き」「テレビや映画、スマホを見ながらの食事が習慣になっている」「ストレス解消の方法が食べることになっている」などがあります。見方を変えると、これらの行動はご自身では把握しておらず、全て無意識でシステム化されてしまっていることが肥満に繋がってしまいますので、肥満に繋がる食事行動を遮断する為には、ご自身の「行動パターン」というものを客観的に捉えて、常に把握しておくことが大切となります。

しかし、ダイエットに挑戦する多くの人がこの食事の行動習慣への着目は少なく、「先ずは運動して痩せる」という方に重点を置き「とにかく走る」「とにかく沢山運動して汗をかく」など闇雲に沢山運動すれば痩せるというイメージを持っています。ダイエットをしていく上で「運動+食事」は効果が高いので基本的には必要ですが、体重の減少だけにフォーカスをしていくのでしたら、先ずは食事の行動を改めることでも十分に効果は期待できます。

それでは、人はどのような時に食べ過ぎてしまうのでしょうか?実は「食の行動モデル」というものが昔から存在していて、糖尿病改善や肥満改善への取り組みとして、利用されている指針があります。何事にもきっかけというものが存在するように、「食べる」という行動においても、「きっかけ」と「刺激」というものが存在しています。この両者には「外的」と「内的」要因があり、「外的要因」は「食べる時間や食べる場所」「一緒に食べる人」「テレビや雑誌で美味しそうな食べ物を見る」「食べ物の匂い」「テレビや映画が食べるとセットになっている」が刺激になって食べるという行動に繋がると考えられます。

一方で「内的要因」は「空腹感を感じると即食べたくなる」「疲れていると食べたくなる」「不安なことがあると食べてしまう」「暇な時間があると食べてしまう」「イライラしていると食べてしまう」「孤独感があると食べてしまう」「忙しいと食べてしまう」「ストレス解消に食べてしまう」などの行動に繋がっています。これらの行動を改善する為には、認知行動療法の世界では「刺激統制法」という手段を使って行動変容を促していきます。刺激統制法の詳細についてはまたあらためて書きたいと思います。

参考になれば幸いです。

本日は以上となります。