体脂肪の構造を理解してダイエットに活用
横浜筋トレスタジオの宮原崇です。
これからの時期ダイエットに挑戦する方も多くなるかと思いますが、よくある勘違いとして「体重の減少」にフォーカスをするあまり、日々の1~2キロの体重の変動に一喜一憂することです。本当の意味でのダイエットの成功とは「体脂肪の減少」であり、体重の減少に目を向きすぎると、摂食障害や骨粗鬆症など思わなぬ弊害に繋がるので、気をつけていきたいところです。脂肪がどのようなメカニズムで減少されるか、ということを理解することで、自ずと食習慣や行動が変わるので「感覚的なダイエット」ではなく、やはり「再現性のある手法」がお勧めとなります。脂肪自体は人が活動をしていく上で利用可能なエネルギー源としては大きいのが特徴であることはよく知られていると思います。三大栄養素でタンパク質と炭水化物は1g摂取すると、利用可能なエネルギーが4kcalに対して、脂肪は9kcalと倍以上になります。これは生物として、長く生き延びる為に効率良いエネルギーシステムであり、現代では滅多にないことですが、人が食物を確保できなかった時に数ヶ月飢えに耐えられるようにする為に脂肪を体内に貯蔵するという機能が備わるようになりました。脂肪の他に肝臓や筋肉などにグリコーゲン(糖質)を蓄えて、活動のエネルギーにすることが出来ますが、脂肪と比較すると体内で蓄えられ時間が短く、どんなに長くても24時間げ限界となります。この両者の差は約6倍の差があると言われています。
世の中の時代背景として、文明の発達と共に人々は運動をしなくても食べたいものを食べれて、移動なしでもなんでも手に入るようになることで、運動量に対して摂取量が上回った結果が体脂肪の増加という現象に繋がることに関して、否定する人は少ないと思います。但し「あまり食べていないけど太る」という人も実際にはいて、ダイエットで必須となる「β3アドレナリン受容体」の遺伝子が太りやすいタイプの人に関しては運動や栄養に加えて、遺伝子検査などで違ったアプローチも必要になります。体脂肪減少あるいは脂肪を燃焼させる為には、当然脂肪そのものを無くす必要があるわけですが、これを達成する為には脂肪細胞を小さいくいく必要があります。脂肪細胞の中には「脂肪滴」と「核」が存在していて、一般的に細胞内では「核」が一番大きく中心的な存在になっているのですが、著しく成長してしまった脂肪細胞の中では脂肪滴が巨大化してしまい核は端っこに追いやられてしまいます。これ自体が異常事態なので、やはり脂肪の過剰な溜め込みは避けたいところです。脂肪滴を更に細かく見ていくと、構造的には脂肪滴の中にトリグリセリド(中性脂肪)が中心にあり、その周りをリン脂質が囲み、リン脂質の外側には脂肪滴独自から作られるタンパク質で構成されていますが「脂肪の塊」だとイメージしていただくのがわかりやすいです。
だいぶ長くなりそうなので、続きはまた明日書きます。
本日は以上です。