朝昼晩の身体の代謝と食事の摂り方
横浜筋トレスタジオの宮原崇です。
朝ごはんは適当に済ませて、昼はそこそこ、夜はがっつり、というパターンの食事が習慣化されている方も多いかと思います。朝の太陽光を浴びて、人間は活動的になっているので、当然朝から夜にかけて、身体を休める方向にシフトしていきますので、夜に暴飲暴食したら体内に脂肪として、蓄積されていくのは理屈的にも辻褄があってきます。しかし、人は夜になればなるほど判断力を誤りやすくなりますので「ダイエットは明日でいいや」という思考や行動になります。テキーラー村上氏は「痩せない豚は幻想を捨てろ」という本を出版しており、その中で「脳みそまで角砂糖になってはいけない」と述べていますが、表現がやや過激ですが、思わず笑ってしまう文章の書き方なので、一読の価値有りです。私もかつては台湾で料理の見習いの仕事をしていた頃、過食により180cmで106キロになり、帰国してから70キロまでダイエットした経験があります(現在85キロ)。その経験も踏まえて「人が太ってはいけない」理由を一つ述べるとしたら「見た目以上に生活習慣病のリスクが向上する」からです。その中でも内臓脂肪面積が100㎠を越えると、医療機関からは「肥満症」という診断が出ます。この肥満症になると、様々な疾患に繋がります。代表的なのが「高血圧」「脂質異常症」「痛風」「脳血栓症」「2型糖尿病」「睡眠時無呼吸症候群」「変形性膝関節症」「変形性股関節症」「変形性脊椎症」「肥満関連による腎臓病」「心筋梗塞」「狭心症」「精神疾患」「皮膚疾患」「悪性腫瘍」などです。これらのことを考慮すると、肥満に対する取り組みはファッション的要素以上に、健康に対する意識を高める為にも真剣に取り組む事が大切です。
今日みたいに朝から天気が良い時は、太陽の光が眼の角膜に入り、ここで屈折された光は瞳孔、水晶体、硝子体、網膜、視神経を通り、脳に情報伝達されていくわけですが、この時には体内時計のコントロールセンター的な役割を果たしている、視交叉上核という神経の塊が活性化されて、自律神経のバランスを調節しています。その為、朝の光を浴びることで、松果体から分泌されるメラトニンというホルモンが徐々に減っていき、日中活動する為に、交感神経が優位になり、それに伴い体温と血圧も上昇していきます。それと同時に膵臓からはグルカゴンというホルモンも分泌されますので、肝臓に蓄えられたグリコーゲンを分解して、活動しやすいように血糖値を上昇させる為に、脳と筋肉にグリコーゲンを放出します。寝ている時も生命活動を維持する為に、肝臓からはグリコーゲンが放出されている上、起床後更に血糖値をあげる為に、このタイミングでも肝臓からは糖放出されておりますので、肝臓内のグリコーゲンはかなり枯渇した状態が朝の起床時です。しかし、体脂肪の増加や蓄積をしやすい人はここで朝食を食べない習慣があります。この状態で仕事や学校で活動をすると、肝臓内のグリコーゲンは益々枯渇していきますので、代わりのエネルギーとして筋肉を分解してアミノ酸を肝臓内に取り込み、ブドウ糖の代用として使われるようになります。これが日常的に行われれば、当然筋肉はどんどん減っていくことになり、お昼に食べた食事は体脂肪として蓄積されやすい結果となります。その為、朝ではデンプン類が含まれている主食を必ず食べて、肝臓のグリコーゲンのエネルギーを補充しておく事がとても大切になってきます。多忙な現代人はここで、果物を朝食代わりにする方も多いのですが、残念ながら果物の果糖はブドウ糖と同じ「糖」であっても肝臓の中にグリコーゲンとして蓄える能力は備わっていないので、果物を食べたあと、血糖値維持する為に消費された後はまた、肝臓内のグリコーゲンが枯渇状態になるので、やはり体脂肪を蓄えやすい条件を作ってしまいます。
お昼になると陰陽論、という観点からもお昼は「陽」が最も強く活性化されてくる時間帯になりますので、人の体も交感神経が最も活性化されてきますので、元気な状態が最大化になります。体内では体温、血圧上昇もしてきて、ドーパンミン、アドレナリン、ノルアドレナリンの総称であるカテコールアミンの分泌もマックスになってくる時間帯になります。この時、脂肪、肝臓、筋肉の代謝も上がって、脂肪燃焼も強くなりますので、運動を日中行うと効果的になります。食事ではがっつり系を食べたい場合、好きなものを食べたい時はこのタイミングがお勧めです。ただし、朝食をきちんと食べている、という条件になります。日本では難しいですが、お酒好きの人でどうしても飲みたい人は休日にイタリア人のようにお昼にランチビールとかを飲むのもありかもしれません。肝臓内の糖放出はこの時間帯では多くなりますので、主食をやや多めでも大丈夫ですが、ダイエットを本気で行う人は拳一個分、あるいは半個分の主食をキープできるとダイエット効果は加速していきます。
そして、ダイエットの成功比率を最も左右するのが夜の食事となります。日没後3時間くらいで、自然と体を休ませる為に、副交感神経が段々と優位になってきて、松果体からメラトニンというホルモンが分泌されてきますので、昼のように活動的でなくなってきます。脂肪細胞の合成力も高まりますので、考えない食事をする事で、体脂肪蓄積や体重増加の手助けをしてしまうことになりますので、注意が必要となります。この時に暴飲暴食をしたらそれだけダイエットスピードも遅くなり、「運動しているけど痩せない」という結果にも繋がりやすくなります。そう考えると春夏秋冬で地球のリズムと食事の時間帯を考慮する事がダイエットにおいても必要なのかもしれません。
少しでも参考になれば幸いです。
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