足幅を広くという助言では改善されない理由

こんにちは!横浜筋トレスタジオの宮原です。

「体幹の筋力を鍛えて良い姿勢を保つ」ということはよく言われていると思います。

これで改善できるくらい体力や筋力を鍛えられれば良いのですが、運動があまり得意でない方、高齢者の方が強度の高い筋力トレーニングを行うのは現実離れしているケースも少なくありません。

骨の変形などを除外したケースでは、姿勢をコントロールしているのは脳神経であります。

今回はその中でも四肢を伸ばす筋肉に関与している「前庭脊髄路」について解説いたします。

「巻き肩」などになっている人は関節を曲げる筋肉が優位になっており、それを抑制するのがこの前庭脊髄路の役割でもあります。逆の言い方をすると姿勢がわるい人は筋肉の問題だけではなく、この前庭脊髄路の機能低下が起きているという事が言えます。

この前庭脊髄路は「外側前庭脊髄路」と「内側前庭脊髄路」の2つに大別する事ができます。

外側前庭脊髄路は耳石器(卵形嚢、球形嚢)に刺激が入ったのち、脊髄全体を通して「首」「体幹」「上肢」「下肢」に対して影響を及ぼしますが、特に上肢と下肢を伸展させる「前庭脊髄反射」に対して影響が大きくなります。

内側前庭脊髄路は半規管からの入力を受けて頸髄まで刺激が行き渡り、身体全体を屈曲と伸展に関わってきます。

以上のことからも踏まえて、前庭脊髄路を活性化させていくことは「姿勢」や「歩行」「日常生活動作」においてとても大切な要素であります。

特に歩行において「歩幅が狭い」「腕の振りが少ない」ということに対して「歩幅を大きく」「腕振りを大きく」という指示は身体機能を考慮していないことだと言えます。その理由は上記の通り、前庭脊髄路の機能低下によって股関節を伸展させる機能が低下しておりますので、筋力に加えて前庭脊髄路を活性化させる訓練が大切であります。

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